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深谷 和正 院長の独自取材記事

深谷耳鼻咽喉科クリニック

(東松山市/森林公園駅)

最終更新日:2026/09/10

深谷和正院長 深谷耳鼻咽喉科クリニック main

東武東上線・森林公園駅から徒歩5分。「深谷耳鼻咽喉科クリニック」は、東松山市や滑川町から車で訪れる患者も多い耳鼻咽喉科だ。院長の深谷和正先生は慶應義塾大学の医局に入局後、手術の経験を積める関連病院を選び、喉、耳、がんと異なる専門分野で研鑽を重ねてきた。東松山市市民病院で医長を務め、地元の医療に貢献したいという思いから2011年11月に開業。以来、日帰り手術や睡眠時無呼吸症候群の診療、補聴器の相談を柱に、0歳の子どもから高齢の方まで幅広い世代を迎えてきた。何科にかかればよいかわからない不調も、まずは受け止める。地域の窓口であり続ける深谷院長に、診療にかける思いを詳しく聞いた。

(取材日2026年8月5日)

歯科医師の父の言葉から、耳鼻咽喉科の道へ

医師をめざしたきっかけと、これまでの歩みを教えてください。

深谷和正院長 深谷耳鼻咽喉科クリニック1

父が歯科医師で開業していましたので、小さい頃から医療の道に進むことを考えていました。小学校の卒業文集にも「将来の夢は医師」と書いていたんですよ。当初はクリニックを継ぐために歯科医師になろうと父に相談したのですが、「歯科医師は今後増えるだろうから、医師をめざしたらどうだ」と勧められました。その中で、歯に近い領域を扱い、外科手術も多い耳鼻咽喉科に魅力を感じ、この道を選びました。大学卒業後は慶應義塾大学の医局に入局し、関東の関連病院で経験を積みました。最初は喉を専門とする先生のもとで学び、その後は「次は耳を学びたい」というように、自分が深めたい分野を選びながら、耳やがんなど、それぞれの専門分野に精通した先生のもとで研鑽を積んできました。そうして幅広い知識や技術を身につけられたことが、今の診療につながっていると思います。

どのような患者さんが多く来院されていますか?

年齢層でいうと0歳から15歳くらいまでのお子さんと、60代以降のご高齢の方、この二つの層が多いですね。お子さんは中耳炎、ご高齢の方はめまいのご相談で来院されるケースが多いです。地域でいうと、東松山市にお住まいのご高齢の方と、滑川町の子育て世代の方が中心でしょうか。駅から徒歩5分の場所にありますが、車で来られる方が多いですね。あとは睡眠時無呼吸症候群の診療にも力を入れていますので、その患者さんも多くいらっしゃいます。

睡眠時無呼吸症候群について詳しく聞かせてください。

深谷和正院長 深谷耳鼻咽喉科クリニック2

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が何度も止まったり浅くなったりする病気です。いびきや日中の強い眠気、起床時のだるさなどが主な症状ですが、ご自身では気づかず、ご家族などから指摘されて受診されるケースも少なくありません。放置すると交通事故のリスクが高まるほか、高血圧や糖尿病、心疾患、脳卒中など重大な病気につながる可能性もあります。当院では、外来で受けられる精密検査であるPSGも行っています。また、CPAP療法で十分な効果を得るためには鼻の通りを良好に保つことが重要です。耳鼻咽喉科としては、鼻の病気や鼻詰まりの治療、必要に応じた手術も可能ですので、睡眠時無呼吸症候群の治療を総合的にサポートできることが強みです。特に運転業務に従事する方にとっては安全面にも関わる病気ですので、気になる症状がある方は早めにご相談いただきたいですね。

日々の診療で大切にされている姿勢を教えてください。

一番大切にしているのは、できるだけ患者さんの不安を取り除くことです。そのために、なるべくしっかりお話しするようにしています。私自身、すごく丁寧な話し方をしているわけではありませんし、かといってフランクすぎるのも違うと思っていますが、ネガティブな言葉は使わないように意識しています。説明の仕方も工夫しながら、患者さんに納得して帰っていただけるように心がけています。もう一つ意識しているのは、原因を決めつけすぎないことです。例えば「耳が痛い」という患者さんでも、耳には異常がなく、口の中を診ると虫歯が原因だったということもあります。見えている症状だけで判断せず、「他に原因はないか」という視点を持って診るようにしています。

副鼻腔炎の日帰り手術から鼻中隔湾曲症の入院手術まで

日帰り手術が特徴と伺いました。どのような手術が多いのでしょうか。

深谷和正院長 深谷耳鼻咽喉科クリニック3

やはり一番多いのは副鼻腔炎の手術です。副鼻腔炎の手術では、鼻の中から内視鏡を入れて行います。当院には診療ユニットが二つあり、片方で手術を進めています。実際に手術をしている時間は早くて30〜40分ほどです。一方、鼻中隔湾曲症のように鼻の骨格を整えるための手術は入院で対応しています。半分ほどは医師会病院をお借りして行っていて、その場合は2泊3日ほどの入院になります。

手術に不安や恐怖心を抱く方には、どのように対応されていますか?

不安の感じ方は本当に人それぞれです。局所麻酔では、どうしても手術中に触られている感覚がありますので、それが苦手な方には全身麻酔をお勧めしています。逆に、「早く帰りたい」「入院は避けたい」という方には局所麻酔をご案内することもあります。不安が強い方は、結果的に全身麻酔のほうが楽に受けられることが見込める場合が多いですね。

最近新しい手術を取り入れられたと伺いました。

深谷和正院長 深谷耳鼻咽喉科クリニック4

最近力を入れているのは、舌小帯短縮症の手術です。舌の裏側のひだが短く、舌が動かしにくいお子さんに対して行う手術で、年間20人ほど手がけています。ソフトクリームがなめにくい、舌が前に出ない、パ行やタ行の発音がしにくいといった症状のほか、赤ちゃんではおっぱいが吸いにくいこともあります。手術自体は、短くなっている部分を切って、出血しないように少し焼くだけですので、日帰りで2〜3分ほどで終わります。本当にあっという間ですね。お子さんが大きくなるとなかなか口を開けてくれないこともあるので、一般的には1歳未満で行うことが多いです。埼玉ではまだまだこの手術に対応しているクリニックは少ないので、気になることがあれば、早めにご相談いただければと思います。

地域の患者様のニーズに応じて納得感のある治療を

補聴器のご相談も多いそうですね。

深谷和正院長 深谷耳鼻咽喉科クリニック5

補聴器の外来は月曜日と火曜日に設けていますが、ほぼ予約で埋まっていて、現在は2〜3ヵ月ほどお待ちいただいています。まず通常の外来を受診していただき、聴力検査や言葉の聞き取り検査を行います。その結果を踏まえて、予約制の補聴器相談をご案内しています。補聴器は、眼鏡のように装着したその日から快適に聞こえるものではありません。最初は弱めの音から始めて、少しずつ音量を上げながら慣れていただきます。最初のうちは、エアコンの音や食器の触れ合う音など、今まで気にならなかった音まで大きく聞こえてしまいます。脳がまだ必要な音と雑音をうまく区別できないからです。そのため当院では、目標の6割程度の音量から始めて、慣れてきたら少しずつ上げていく方法を大切にしています。また、試すための期間も長めに設けています。補聴器は決して安いものではありませんから、「これなら使える」と納得していただくことを重視しています。

休日はどのように過ごされていますか?

気分転換に筋力トレーニングをすることが多いですね。自宅には筋トレルームがあって、思い立った時にすぐできるので、週に3回くらい続けています。娘が中学生と高校生なので、一緒に勉強したり、教えたりする時間もあります。週に1回くらいは同級生と飲みに行き、もう1回くらいは医療関係者と飲みに行くことが多いですね。何か別の運動も始めたいと思っていて、最近はボルダリングに興味があります。楽器も好きで、ギター、ベース、ドラム、サックスなど、ピアノ以外はひと通り演奏できます。

最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

深谷和正院長 深谷耳鼻咽喉科クリニック6

耳鼻咽喉科は、とても守備範囲の広い診療科です。例えばめまいも、まず耳鼻咽喉科で診ることで、必要に応じて脳神経外科や神経内科など、適切な診療科へつなぐことができます。まずは受付にお電話いただければ、「耳鼻咽喉科で診たほうがよさそうですね」とか、「こちらは内科のほうがいいかもしれませんね」といった形で、受診先についてもできる範囲でアドバイスしています。「どこを受診したらいいかわからない」という場合でも、まずは深谷に相談しよう、と気兼ねなく頼っていただきたいと思います。