痛みの緩和だけではない
母子を支える無痛分娩のメリットとは
みらいウィメンズクリニック
(印西市/印西牧の原駅)
最終更新日:2026/09/10
- 自由診療
陣痛や出産時の痛みを和らげるために、麻酔を用いながら出産を行う「無痛分娩」。痛みの緩和だけではなく、痛みに対する不安の軽減や母体の安全性の向上が期待できるため、産後の体調が整いやすく、育児に余裕を持って向き合いやすくなると語るのは「みらいウィメンズクリニック」の茆原弘光(ちはら・ひろみつ)院長。産科医であり麻酔科標榜医でもある茆原院長は、両方の専門的な視点から母体と赤ちゃんの管理をすることで、痛みの軽減と安全なお産の両立をめざしているという。これまで数多くの症例に携わって培った知識と技術を生かし、日々の診療に当たるほか、ホームページで無痛分娩に関する専門情報を発信するなど、知識の普及にも注力。今回は、無痛分娩のメリットや実際の流れ、利用する際の注意点について詳しく聞いた。
(取材日2026年8月19日)
目次
無痛分娩で出産の瞬間を冷静に迎えることをめざし、より良い母子関係のスタートにつなげる
- Qまずは、無痛分娩について教えてください。
-
A
▲無痛分娩への理解を深める丁寧な説明を心がける
無痛分娩とは、麻酔を用いて陣痛の痛みの軽減を図りながら行う出産のことです。主に、背中から硬膜外腔というスペースにカテーテルを挿入して麻酔薬を入れる「硬膜外麻酔」が使用されます。これは局所麻酔ですので、お母さんは意識がありますし、赤ちゃんには麻酔がかかりません。日本で無痛分娩を行う場合、あらかじめ出産日を決めて入院する「計画出産」が主流です。しかし、痛みは個人差があるため、より負担を減らすには出産状況を適切に判断し予想を立て、タイミングを慎重に見極めながら進める必要があります。当院では、出産の進行状況を助産師と医師が確認しながら、麻酔のタイミングや量を決めていきます。
- Q無痛分娩だと、出産時の痛みはまったくないのでしょうか?
-
A
▲出産時の負担軽減をめざし無痛分娩に注力
「無痛」という名前から誤解されやすいのですが、無痛分娩はまったく痛みがなくなるというわけではありません。最初から麻酔を入れるわけではなく、子宮口が4~5cmほど開いて陣痛が一定間隔になった頃を目安に開始します。当院では、これまでの経験と麻酔科医の知見を生かし、助産師と連携しながら分娩の進行を見極め、痛みが強くなる前の適切なタイミングで麻酔を導入するよう努めています。しかし、痛みの軽減を優先し過ぎて麻酔薬の量を増やすと息みにくくなったり、自然な子宮収縮が収まったりして、出産に時間がかかることがあります。母子への負担を抑えられるよう、痛みと分娩の進行のバランスを見極めて、麻酔薬の量を調整します。
- Q痛みを緩和する以外に無痛分娩で望めるメリットはありますか?
-
A
▲管理栄養士監修で栄養とおいしさを両立したこだわりの入院食
無痛分娩はあらかじめ麻酔を用いているので、途中で帝王切開のほうが良いと判断した際、すぐに手術へ移行できます。当院では、妊婦健診の際に管理栄養士と医師が連携し、お母さんの健康状態を継続的に把握しています。その上で、自然分娩のリスクが高く、帝王切開となる可能性があるとわかった場合は無痛分娩をお勧めしています。また、無痛分娩によって痛みを抑えることができれば、出産時の痛みに対する不安や出産後の疲労も減り、産後の育児にゆとりを持って向き合えるでしょう。産後うつの予防にもつながると考えています。
- Q無痛分娩の申し込みや実施の日程は施設によって異なりますか?
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A
▲母子の安心と快適さに配慮した入院環境を整備
施設によって無痛分娩の提供体制は変わりますね。計画分娩のみに対応していたり、あらかじめ予約をした方だけが対象だったり、昼間の出産のみに適応できたりとさまざまです。当院の場合、無痛分娩を希望する方であれば、どなたでも受けていただけます。また、医師が麻酔を使用できると判断できれば、どのタイミングでご希望されても実施可能です。出産が始まってから「やっぱり無痛分娩が良い」と希望される方もいらっしゃいます。このようにさまざまなニーズに応えられるように、すべてのお母さんの健診を、一度は必ず私が担当しています。すべてのお母さんの状況を把握する医師がいることで、より安全な出産につながると思うからです。
- Q無痛分娩を受ける上での注意点はありますか?
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A
▲豊富な経験と研鑽を重ね、無痛分娩に向き合う茆原院長
インターネット上に多様な情報が氾濫する時代だからこそ、正しい知識にふれることが大事です。当院では月に1回、無痛分娩に関する30分程度の無料オンライン説明会を開催しています。当院での出産を予定している方ならどなたでも参加できて、気になることは何でも質問していただけます。参加前は特に質問したいことがなくても、他の方の疑問や悩みを聞くことで、学びを深めていただけるかもしれません。また、出産までの生活の中で、無痛分娩だからといって特に気をつけなければいけないことはありません。従来の出産とまったく違う特別なものではなく、普通の選択肢の一つとしてより多くの方々に認識していただけたらと願っています。

