大矢 敦司 理事長の独自取材記事
大崎ThinkPark歯科
(品川区/大崎駅)
最終更新日:2026/08/17
大崎駅南改札口から徒歩すぐのビル内に位置する「大崎ThinkPark歯科」。2007年に同院を開業した大矢敦司理事長は、患者と対等に接し、お互いがフランクに会話を楽しめるような環境づくりを心がけている。2025年には診療ユニットを増設。併設の歯科技工室やデジタル技工機器も拡充した。開業以来、予防歯科に注力し、現在は患者全体の約60%が予防歯科で通院しているという。「今後は75%くらいまで増えていけばと考えています」と意気込む大矢理事長に、クリニックの特徴などについて聞いた。
(取材日2025年9月11日)
ユニットや併設歯科技工所を増設し診療体制が充実
診療ユニットが増えたと伺いました。

はい。2025年の1月に診療ユニットを10台から14台に増やしました。おかげさまで患者さんも多くなり、これまでのキャパシティーですと患者さんの受け入れも難しくなってきていたところでした。実は2024年の年末、浜松町にあった本院がビルの再開発によって閉業しました。ちょうど当院のリニューアルの時期とも重なり、本院の患者さんも引き続き当院で診られる体制になりました。浜松町からは山手線を使えば近いですし、本院に予防歯科で通っていたほとんどの患者さんが来られています。本院の閉業後、一時期他院に通われていた患者さんが、やはり当院で診てほしいと戻って来られる例も多く、とてもありがたいですね。
併設の歯科技工所も広くなったのですね。
併設している歯科技工所も少し広くし、デジタル化も進めています。歯科技工士は常勤3人、非常勤1人で、迅速な歯科技工を行っています。今は、歯科技工士が減っていて、外注しますと歯科技工物の納品にとても時間がかかります。歯科技工所が併設されていれば、歯科医師とのやりとりもすぐその場でできますし、完成までの時間もかなり短縮できます。また、セラミックなどの色や形なども歯科技工士がチェアサイドで直接患者さんに確認できます。患者さんのご要望にも適切に対応できるので、患者さんのメリットも大きいと思います。
今、患者さんはどのような方が多いのですか?

大崎駅から雨に濡れずに30秒でアクセスできる立地にあるため、平日は大崎駅近隣のオフィスワーカーの方が大半で、年齢層は30~50代が中心です。その多くは、ご自分の意志で歯のケアを心がけているという印象です。当院のスタッフは皆が、待ち時間や診察時間といった「時間」を強く意識していることはアピールポイントの一つです。これがあるからこそ、忙しいオフィスワーカーであっても、会議の合間やお昼休みに通院していただけるのだと思います。週末は平日とは異なり、地域住民の方からご相談を承る機会が増えます。子育て世代の親御さんが、幼稚園のお子さんを連れていらっしゃることも多いです。親御さんご自身が虫歯で苦労された経験があるため、子どもには同じ苦労を味わわせたくないという思いのようです。
予防歯科を通じて口腔内の健康維持に貢献
クリニックのコンセプトについてお聞かせください。

当院は予防歯科に注力することで、患者さんの口腔内の健康に貢献したいと思っています。歯科医師の理想的な姿は「削る道具を持たないこと」。当院の患者さんのうち、予防を目的に来院される方は約60%です。診療の際、私は患者さんと同じ立ち位置で接したいと思っています。一般的に歯科医師は「先生」と呼ばれることが多いですが、私はそれに違和感を覚えます。それは、歯科医師が上位であるという感覚から生じる呼称だからです。私は患者さんと対等に接することを願っており、患者さんとフランクに会話ができる環境を構築することが、よりレベルの高い医療を提供する上で重要と考えています。
診療の際、どのようなことを大切にしていますか?
クリニックで治療を行い「やっと治療が終わった」と喜んだ矢先に「次は予防処置をするので予約を取ってください」と言われ、不快な気持ちになった経験をお待ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。当院ではそのようなことを防ぐために、治療目的で来院した患者さんには、初診時に「口腔内トラブルの治療後は予防を継続する」旨を明確にお伝えしています。また、治療の際も毎回、今日何をするか、どのくらい時間がかかるか、何をしたか、次回何をするか、といったことを必ずお話ししています。患者さんと医療側のコミュニケーション不足が相互理解の上で齟齬につながり、ひいては信頼関係に亀裂が入る場合も考えられますから。そして、実際の治療で重視しているのは丁寧な処置です。スタッフにもその重要性について強調しています。
こちらで行っている予防歯科の特徴について教えてください。

当院のメンテナンスでは、主にエアフローという機器を使用したパウダークリーニングを行っています。メンテナンスで来られる患者さんの9割以上はパウダークリーニングをご希望されます。歯周病や虫歯の原因は歯の表面についたバイオフィルムという膜で、この膜は、歯垢が口腔内にとどまることによって形成されます。従来の研磨剤による予防処置では、歯やかぶせ物の表面を傷つける可能性が高かったのですが、パウダークリーニングではほとんど歯を傷つけることはないとされています。一般的にバイオフィルムは3ヵ月程度で歯に再付着することから、多くの患者さんには3ヵ月ごとのメンテナンスをお勧めしています。また、経過を正確に把握するために、歯科衛生士は基本的に担当制ですが、日程の調整が難しい場合は、担当以外の歯科衛生士が対応することも可能です。
虫歯治療から型採り、詰め物まで一日で終わるように
他に今後力を入れていきたいことはありますか?

一日で虫歯治療完了をめざす「ワンデートリートメント」に力を入れていきたいと考えています。虫歯を削った後、口腔内スキャナーで型採りをし、そのデータをもとにCAD/CAMシステムによって補綴物を院内の機器で削り出し、数時間後に完成したら装着するというセラミック治療です。最短でその日のうちに終わりますので、忙しい方でも気軽に治療を受けられると思います。また、従来の方法ですと、かぶせ物などができるまで仮歯を着けますが、その隙間から細菌が入り混むリスクがあります。ですが、ワンデートリートメントでは、その汚染が少なくて済むことが望めます。
こちらのスタッフさんたちは優しそうですね。
当院では、診療時間後に定期カンファレンスや技術研鑽の機会を設け、スタッフ一同、現状の技術やホスピタリティーの向上めざしております。スタッフに伝えているのは「利他の精神をもって、患者さんならびにスタッフと接すること」。お互いを尊重し合い、サポートし合えることが大切と考えています。両隣のユニットの様子を何げなく見ながら、何かあればすぐにフォローに入る、そんな職場環境でありたいと願っています。またスタッフには、自分の家族や親戚、知り合いと接するような気持ちで、すべての患者さんに対応するよう指導しております。
今後の展望をお聞かせください。
私にはかなえたい夢があり、それは「歯を削る道具を必要としない歯科クリニック」です。歯科医師よりも歯科衛生士が活躍している歯科クリニックが私の理想です。現在、当院は患者さんの60%が予防のために来院してくださっていますが、今後は75%くらいまで増やしていければと考えています。また、ご自身の歯をできる限り残し、ご自身の歯で噛んで食べられることも私の治療の大きな目的です。ただ、噛めても栄養不足であったり、逆に噛めるようになってカロリー過多になったりしては、健康維持は難しいです。今後は食生活の見直し指導などにも取り組んでいければと考えています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

予防歯科を続けてご自身の歯を失わないようにするのが最も大切ですが、もし歯を失ったときにどのように補うのか。その治療方法には複数の選択肢がありますから、それぞれのメリット、デメリットをよくご理解いただいて、患者さんご自身の意志を持って選択していただくことが大切だと思います。患者さん方には、口腔内の健康に限らず、全身の健康維持、健康寿命を延ばすために医療機関をうまく活用していただくと良いと思います。当院でもセカンドオピニオンなどにも対応していますし、何か心配事や不調を感じる場合はお気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とは歯列矯正/88万円〜、パウダークリーニング/550~3300円(治療の状況による)、セラミック治療/3万5000円~

