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谷口 賢蔵 院長の独自取材記事

谷口医院

(西宮市/久寿川駅)

最終更新日:2026/04/07

谷口賢蔵院長 谷口医院 main

西宮市の浜側、マンションや戸建てが並ぶ住宅地の一角に「谷口医院」はある。院長の谷口賢蔵先生は小児科を専門として未熟児・新生児の診療や小児救急の現場で研鑽を積んだ後、愛着のある西宮の地に根を下ろし「地域の役に立ちたい」という思いを胸に長年診療を続けてきた。小児科と内科を診療し、0歳から100歳まであらゆる世代に対応。思春期の外来では不登校や発達障害の相談にも応じ、漢方治療も取り入れている。白とベージュを基調にした広々とした待合室では、おもちゃで遊ぶ子どもたちを高齢の患者が温かく見守る光景が日常だ。穏やかな語り口で安心感を与える谷口院長に、地域とともに歩んだ30年や診療への思い、今後の展望について聞いた。

(取材日2026年3月23日)

小児医療の経験を礎に、地域と歩んだ30年

まずは先生のご経歴と、開業されるまでの歩みをお聞かせください。

谷口賢蔵院長 谷口医院1

兵庫医科大学を卒業後、臨床研修でさまざまな科を回る中で、小児科が一番自分に合っていると感じました。子どもは回復がとても早く、治療を終えた子どもが笑顔でクリニックを後にする姿を見届けられることに、大きなやりがいを感じたんです。もともと子どもが好きだということもありましたね。まず大阪の病院で3年間、未熟児や新生児の診療にあたりました。当時は薬も機器も限られた時代で、3日間泊まり込みでつきっきりになることもありましたね。その後は西宮回生病院の小児科部長として8年間、主に小児救急を担当。けいれんや喘息の急患対応に加え、夜間診療にもあたる日々でしたが、今後も長く医師として現役で続けられる形を考え、1995年に開業に至りました。

こちらの地域で開業されたのは、何かきっかけがあったのでしょうか。

勤務先の西宮回生病院があったことと、自宅も西宮だったことが大きな理由です。ただ、開業した当時この辺りは団地がぽつんとあるだけで、周囲にはほとんど何もない場所でした。公団から「内科も一緒にやってほしい」と頼まれたのをきっかけに、小児科と内科の両方を掲げて開業したんです。実は開業するまで内科の経験はなかったので、セミナーや勉強会に通い一から勉強したんです。自信を持って診られるようになるまで10年ほどかかりましたね。その後、周辺にはマンションや戸建てが増えて人口も増加していきました。現在も「0歳から100歳まで」を掲げ、小さなお子さんから高齢の方まで何でも相談に応じるかかりつけ医として診療を続けています。

開業から30年、地域の方々とはどのような関わりを持ってこられましたか?

谷口賢蔵院長 谷口医院2

勤務医の頃も、もちろん「患者さんの役に立ちたい」という気持ちはありましたが、地域との関わりを意識する余裕は正直なところありませんでした。開業して初めて、学校医や地域の検診活動を通じて人とのつながりができて、「地域の役に立ちたい」という思いが自然と芽生えたんです。地域の方々からの相談にはできるだけ応えたいと考え、往診の依頼にも足を運んできました。そして気がつけば30年。3世代で来院してくださっているご家庭もあり、かつて赤ちゃんのときに当院を訪れた子が、今、自分の子どもを連れてワクチンを打ちに来てくれる。そんな光景を目にすると、続けてきて良かったなと感じます。長い年月の中ではお見送りした方も少なくありません。一人ひとりの患者さんの人生に関わらせていただいたことが、この30年の一番の財産だと思っています。

小児、思春期、成人と年代や問題に即した対応を大切に

幅広い年代の方を診察される中で、大切にされていることは何ですか?

谷口賢蔵院長 谷口医院3

患者さんの年代によって、診療のスイッチがまるで違うんです。小児は病気の経過がとても速いので、診断に関してほぼ即断即決。例えば生後数ヵ月の赤ちゃんが発熱で来院されたら、すぐに採血へ進めます。一方、大人の場合はゆっくり話を聞きながら、生活の様子も含めて方針を組み立てていきます。高齢の方とは隣近所の人とお話しするような距離感でで接していますし、どんなに小さなお子さんでも子ども扱いせず、一人の人間として接するようにしています。共通して心がけているのは、図や解説書も使いながらわかりやすく説明すること。お子さんの不調を心配されているお母さんには「今はこうだけど、こうなったら良くなりますよ」と見通しをひと言添えるようにしています。一番大事にしているのは、患者さんとの信頼を裏切らないことですね。

思春期の外来にも力を入れておられるそうですね。

思春期の診療は当院の特徴の一つです。不登校や発達障害のご相談にも対応していて、時間をかけてじっくり向き合うようにしています。親御さんと一緒に来られますが、面談は必ず別々に行います。親の前では子どもはなかなか本音を話してくれませんから。個人で向き合うと、少しずつ気持ちを打ち明けてくれるようになるんです。話を聞くこと自体が治療になると感じています。薬が必要な場合は漢方薬を中心に処方。子どもには使いにくい向精神薬などと比べて、保護者の方にも受け入れていただきやすいんです。小児科と内科の両方に対応しているので、15歳、16歳で小児科を卒業する時期を迎えても切れ目なく通い続けられます。この移行期を支えられることは、当院の強みだと思います。

どんな患者さんが多いのでしょう。設備面のことも伺いたいです。

谷口賢蔵院長 谷口医院4

小児科で一番多い来院理由は発熱で、次いで予防接種です。冬場には嘔吐・下痢が増えますし、喘息や鼻炎といったアレルギー疾患にも対応しています。内科では高血圧症や高コレステロール血症、糖尿病といった生活習慣病の管理が中心で、インスリン治療中の方も。通院が難しくなった方には往診も行っています。感染対策として、発熱のある方は隔離室で対応し、新生児は感染リスクを考慮して別室で診察する体制を整えています。設備はエックス線、エコー、心電図を備え、一部の血液検査は院内で迅速に結果をお出しできます。ウェブ予約にも対応しており、小さなお子さんを連れた保護者の方を中心に活用いただいています。

ベテランスタッフと新たな力で広がる未来

院内の雰囲気やスタッフの方々について教えていただけますか?

谷口賢蔵院長 谷口医院5

スタッフは常勤とパートを合わせて6人で、看護師と受付がそれぞれ2人ずつ常駐しています。全員が20年以上勤めてくれているベテランばかりなので、ほとんど何も言わなくてもしっかり動いてくれるんです。患者さんのお名前はもちろん、ご家族の事情まで把握していて、そうした関係性の上に成り立つ会話が日々の診療を支えてくれています。週に1度の朝礼では診療方針や新しい医療知識を共有し、チームとして足並みをそろえるようにしています。院内のことで言いますと、待合室は開業当初から広さにこだわりました。おもちゃを置いているので子どもたちが自由に遊んでいて、その様子を高齢の患者さんが笑顔で見守っている。「久しぶりに笑い声を聞いた」と喜んでくださる方もいて、自然と世代を超えた温かい空間になっています。

今後のクリニックの展望についてお聞かせください。

この度、息子が火・木曜の診療に加わることになりました。彼の専門は小児科と腎臓内科で、子どもから大人まで腎臓の疾患に幅広く対応する腎臓の外来を新たに開設する予定です。アレルギーの舌下免疫療法にも取り組んでいく方針だと聞いています。これまで以上に診療の幅が広がっていくことを楽しみにしていますし、私自身は、息子にスムーズに引き継いでいけるよう、しっかりと橋渡しの役割を果たしていくつもりです。20年以上続けているソシアルダンスで心身をリフレッシュしながら、もうしばらくは現役を続けたいですね。世代が替わっても、地域の皆さんに安心して通い続けていただけるクリニックであること。それが今の一番の目標です。

最後に、地域の方々へのメッセージをお願いいたします。

谷口賢蔵院長 谷口医院6

どんなことでもいいので、気軽にご相談ください。「こんなこと聞いていいのかな」と遠慮される方もいらっしゃいますが、何でもいいんです。小さなお子さんの急な発熱から、生活習慣病についてのご相談、思春期のお子さんの心の悩みまで、まずはお話を聞かせてください。当院だけでは対応が難しいと判断した場合には、西宮市内の基幹病院に速やかにご紹介できる連携体制も整えていますので、ご安心いただければと思います。この30年、地域の皆さんに支えられてここまで来ることができました。これからは息子とともに、お子さんからご高齢の方まで、どの世代の方にも頼っていただけるかかりつけ医であり続けたいという思いです。